2026/10/16
| この記事でわかること 板倉構法とは、柱に彫った溝へ厚い板を落とし込んで壁をつくる、日本の伝統的な木造構法です。SOWOODの快適な住み心地の秘密は、この板倉構法に現代の性能を重ねていること。 ①厚い板の壁が生む、木に包まれた穏やかな室内環境、②伝統の木組みと耐震等級3の安心感、③断熱等級6(G2)とパッシブデザインを、シミュレーションの数値で確かめた設計、の3つです。環境共生型規格住宅ブランドのSOWOODが、国産材をふんだんに使った木の家で実現しています。 |
1. 板倉構法(いたくらこうほう)とは
2. 【ルーツ】神社や倉に息づく日本の知恵
3. 【秘密①②】厚い板の壁が生む、木に包まれる心地よさと安心
4. 【秘密③】伝統の構法に現代の性能を重ね、心地よさを数字で確かめる
5. よくある質問(FAQ)
6. まとめ
板倉構法とは、柱の側面に溝を彫り、その溝に沿って厚い板を横から落とし込んで壁をつくる、日本の伝統的な木造構法です。「板倉工法」と表記されることもあります。壁に塗りを行わないため、板がそのまま構造であり、内装の仕上げにもなるのが大きな特徴です。
毎日を過ごす家だからこそ、「住み心地」は家選びの大切なポイントです。SOWOODの快適な住み心地を支えているのは、実はこの昔ながらの板倉構法です。ただし、伝統の構法をそのままつくっているわけではありません。
この記事では、SOWOODの快適な住み心地の秘密を、次の3つに分けてご紹介します。
まずは、板倉構法のルーツから見ていきましょう。

神社や倉に用いられてきた、厚い板の構法
板倉構法は、柱と柱のあいだに厚い板を落とし込んで壁をつくる構法です。日本板倉建築協会は、板倉を神社や倉などに古くから使われてきた建築として紹介しており、厚板を落とし込む壁のつくりが、堅牢で長持ちする家、燃えにくい家につながると説明しています。
大切なものを守る建物に、厚い板の壁が選ばれてきた。板倉の歴史は、そうした「守る」ための知恵とともに語られてきました。
日本板倉建築協会:https://www.itakurakyokai.or.jp/
柱の溝に厚い板を落とし込む、シンプルな構造
一般的な板倉造りでは、4寸角(120mm)の柱に溝を掘り、厚さ1寸(約30mm)・幅5寸ほどの杉板を、上から順に落とし込んで壁をつくります。柱と梁で骨組みをつくり、その間を厚い板で埋めていくイメージです。SOWOODでは、柱を見せる真壁のつくりで、厚さ30mmの板を用いた板倉構法を採用しています。

① 木に包まれる空間になる(秘密①)
板がそのまま壁の構造になり、同時に室内の仕上げにもなります。石膏ボードを貼り、クロスで仕上げるといった工程が省けるため、新建材にほとんど頼らず、木に包まれた空間をつくれます。
② 木組みで揺れを受け流す安心感(秘密②)
柱や梁は、継手・仕口と呼ばれる伝統的な木組みでつなぎ、金物をできるだけ使いません。地震の揺れを建物全体で受け止め、力を吸収・分散させる考え方です。
③ 湿度と温度の変化が穏やかになりやすい(秘密①)
木の板は、空気中の湿気を吸ったり吐いたりする調湿作用を持ちます。また、木は熱をゆっくり蓄え、ゆっくり放出する性質があり、プラスターボード中心の空間に比べて室温の変化が穏やかになりやすいとされています。
④ 厚い板ならではの燃えにくさ(秘密②)
木は、実は燃え尽きるまでに時間のかかる素材です。厚い板は表面が炭化して燃えにくい層をつくり、内部を守ります。日本板倉建築協会も、板倉を「燃えにくい家」として紹介しています。
| 現場の声:初めての板倉構法で感じた手応え 長崎県のSOWOODメンバー工務店・有限会社喜々津ホームでは、2025年12月にType_002のモデルハウスが上棟を迎えました。同社にとって初めての板倉構法です。平石棟梁は、最初の柱の垂直を仮に見て仮筋を取ってからパネルを収めるなど、手順を試しながら作業を進めたと振り返っています。 「ガチッと固定されて、家全体が歪みにくい」 ――喜々津ホーム 平石棟梁(SOWOOD LIBRARY「【上棟の現場から】家づくりの本質を見つめて」より) 一方で、板がそのまま仕上げになるため、傷や隙間は許されません。職人の技がそのまま仕上がりに表れる緊張感のある工法で、最低でも3〜4日は晴れが続く天候にも気を配る必要があるといいます。ただし、2日間作業して「コツ」がつかめたため、慣れれば在来工法と同じ効率で進められるはずと話しています。 |
板倉構法には、良い点ばかりではなく、事前に知っておきたい点もあります。
これらの課題に、SOWOODは現代の考え方で向き合っています。次の章では、これらの課題にどう向き合い、心地よさを数字でも確かめているのかを見ていきます。
| 比較項目 | 板倉構法 | 一般的な在来軸組工法 |
| 壁のつくり | 柱の溝に厚い板を落とし込む | 柱の間に筋かいや面材を設け、内側にボードを貼るのが一般的 |
| 内装の仕上げ | 板がそのまま仕上げになる(真壁) | 石膏ボードにクロスなどで仕上げるのが一般的 |
| 木材の使用量 | 一般的な木造住宅の2〜3倍 | 標準的な使用量 |
| 施工 | 収まりの精度が求められるが、慣れれば在来と同じ効率で進められる | 一般的な施工手順で進められる |
伝統の強み×現代の機能性
| 伝統の板倉構法の強み | SOWOODが加えた現代の機能性 | |
| 構造 | 厚い板の落とし込みと木組みで揺れを受け流す | 耐震等級3(最高等級)を標準仕様に |
| 室内環境 | 木の調湿性・蓄熱性で、室温が穏やかに変化する | 断熱等級6(G2)を標準仕様に(5・6地域)。日射取得・日射遮蔽を考えた間取りや、風の通り道を意識した窓配置のパッシブデザインを採用 |
| 性能の裏付け | 「快適」と語り継がれてきた歴史がある | Energy ZOOによる温熱・省エネシミュレーションをプランごとに実施し、数値で確認済み |
| 素材 | 地域の木をふんだんに使う | 国産材を活用し、一般的な木造住宅の2〜3倍の木材を使用 |
| 防火 | 厚い板が燃えにくい層をつくる | 地域・敷地条件に応じた防火仕様を計画時に確認 |
SOWOODでは、全プランで温熱・省エネ性能のシミュレーション(Energy ZOO) で、断熱性能を数値で確認しています。断熱性能を示すUa値(数値が小さいほど断熱性能が高い)は、プランによって0.43W/m²K、0.39W/m²Kといった水準です。6地域で断熱等級6の基準とされる0.46W/m²K以下を満たしています。
あわせて、寒い時期の日射を取り込む力を示すηAH値にも注目しています。目安として2.5以上あれば十分とされるなか、SOWOODでは3前後になるプランもあります。木の家の心地よさを、感覚だけでなく数値でも確かめながら設計している。それがSOWOODの家づくりです。
SOWOODには、2階建てのType_001・002・004、平屋のType_003・005の5つのセレクションがあります。いずれも板倉構法・耐震等級3・断熱等級6を標準仕様としています。なかでもType_005「表裏のない平屋」は、910mmのモジュールで構成した18坪の平屋で、板倉構法の考え方を凝縮した型です。


木は手を加えやすい素材のため、暮らしの変化に合わせて手入れや改良がしやすいのも魅力です。時間とともに色合いや風合いが変化し、家族とともに味わいを深めていきます。伝統の構法と現代の性能が合わさることで、長く愛着をもって暮らせる住まいになります。
Q1. 板倉構法とは何ですか?
A. 柱の溝に厚い板を落とし込んで壁をつくる、日本の伝統的な木造構法です。板が構造と内装の仕上げを兼ねるのが特徴です。
Q2. 板倉構法の家は住み心地がよいですか?
A. 木の板は湿気を吸ったり吐いたりし、熱をゆっくり蓄える性質があるため、室内の湿度や温度の変化が穏やかになりやすいとされています。ただし、住み心地は断熱性能や間取りなど家全体で決まります。SOWOODでは、断熱等級6(G2)を標準仕様とし、日射や風を考えたパッシブデザインと組み合わせています。
Q3. 板倉構法の家は地震に強いですか?
A. 板倉の壁は、継手・仕口の木組みで揺れを吸収・分散する考え方の構造です。ただし、耐震性は家全体の設計で決まるため、SOWOODでは耐震等級3(最高等級)を標準仕様としています。
Q4. 板倉構法の家は燃えやすくないですか?
A. 厚い板は表面が炭化して燃えにくい層をつくり、内部を守ります。日本板倉建築協会も、板倉を燃えにくい家として紹介しています。防火に関する仕様は地域や敷地条件で異なるため、計画時にご確認ください。
Q5. 板倉構法のデメリットは何ですか?
A. 施工に手間がかかること、木材の使用料が多く一般的には価格が高くなること、対応できる工務店が限られることが挙げられます。SOWOODは規格住宅として設計を整理し、メンバー工務店とともに施工することで、これらの課題に向き合っています。
Q6. SOWOODの板倉構法は、昔ながらの板倉と何が違いますか?
A. 伝統の構法を土台に、断熱等級6(G2)や耐震等級3の標準化、パッシブデザイン、Energy ZOOによるプランごとのシミュレーションなど、現代の性能と設計手法を組み合わせている点が異なります。
SOWOODの快適な住み心地の秘密は、神社や倉に用いられてきた板倉構法の「厚い板の壁」と「木組み」を土台に、断熱等級6(G2)、耐震等級3、パッシブデザインといった現代の性能を重ねていることにあります。木に包まれる心地よさを、数値でも確かめながら形にしている。それが、環境共生型規格住宅ブランドのSOWOODの家づくりです。
板倉構法の家や、SOWOODの性能についてさらに詳しく知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。
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