2026/10/01
| この記事でわかること 国産材の家とは、日本国内で育ち加工された木材を構造材や仕上げ材に使う住宅のこと。輸入材に比べて「調達の安定性」「品質の追跡しやすさ」「森林資源の循環」に強みがあり、価格や乾燥度合いの管理には工夫が必要というのが実情です。SOWOODでは伝統的な板倉構法により、国産材のメリットを活かしながらコストと性能を両立させています。 |
1. 国産材と輸入材(外国産材)の違い
2. なぜ今、国産材の家が注目されているのか
3. 国産材の家のメリット
4. 国産材の家のデメリット・注意点
5. 国産材と輸入材の比較表
国産材とは、日本国内の森林で育てられ、国内で製材・加工された木材のことです。対して輸入材(外国産材)は、北米・北欧・ロシア・東南アジアなどから輸入されたスギ・ヒノキ以外の樹種(ホワイトウッド、ベイマツなど)を指します。
大きな違いは「調達ルートの長さ」です。国産材は伐採から製材、施工までの距離が短く、木材の産地や乾燥状態を追跡しやすいのが特徴です。輸入材は海上輸送や為替の影響を受けやすく、供給量や価格が国際情勢によって変動しやすい傾向があります。

背景には主に3つの要因があります。
・ウッドショック以降の供給不安:2021年以降、輸入木材の価格高騰・入手困難が相次ぎ、国内の工務店が国産材へ切り替える動きが広がりました。
・国産材の自給率上昇:林野庁「木材需給表」によると、2024年の木材自給率は42.5%、建築用材に限れば52.9%まで回復しており、国産材は建築用材として現実的な選択肢になっています。
・森林資源の循環・環境配慮への関心:日本は国土の約7割を森林が占める一方、手入れが行き届かない人工林も多く、国産材を積極的に使うことが森林の健全な循環や土砂災害リスクの低減につながると考えられています。
① 調達が安定しやすい
輸送距離が短く為替の影響も受けにくいため、輸入材に比べて価格や供給が急変しにくい傾向があります。
② 産地・品質を追跡しやすい
どの山でどう育った木か、乾燥や加工の工程まで把握しやすく、品質管理がしやすいのが特徴です。
③ 日本の気候に合っている
スギやヒノキなど国産樹種は高温多湿な日本の気候で長年使われてきた実績があり、調湿性や耐久性の面で相性が良いとされています。
④ 森林資源の保全につながる
国産材を使うことは、手入れの行き届いていない人工林の伐採・再植林のサイクルを回すことにつながり、土砂災害の防止や地域の林業活性化にも貢献します。
良い点ばかりではありません。検討時に知っておきたい注意点もあります。
こうした樹種のばらつきや工務店選びの難しさは、国産材の家づくりで実際につまずきやすいポイントです。SOWOODでは、経験豊富な工務店と一緒に安心して国産材の家づくりを進められる体制を整えています。
実際に、長崎県のSOWOODメンバー工務店・有限会社喜々津ホームの代表取締役 溝上学さんは、モデルハウスの板倉構法による上棟に立ち会った際、国産材をふんだんに使うことで現場の職人自身も仕上がりに一層気を配るようになったと振り返り、「非常に大きな価値があると実感しました」と話しています。国産材への向き合い方が、施工品質にもつながっていることがうかがえるエピソードです。
【上棟の現場から】家づくりの本質を見つめて(有限会社喜々津ホーム 溝上学さんインタビュー、2025/12/19)
| 比較項目 | 国産材 | 輸入材 |
| 供給の安定性 | 為替・海外情勢の影響を受けにくい | 国際情勢・海上輸送に左右されやすい |
| 産地・品質の追跡 | しやすい | ルートが長く追跡しにくい場合がある |
| 気候との相性 | 日本の高温多湿に適応した樹種が多い | 樹種によっては調湿性が異なる |
| 価格 | 樹種・地域により変動 | ウッドショック時に急騰した実績あり |
| 環境・社会への影響 | 国内林業・森林循環に貢献 | 輸送に伴うCO2排出が大きい |

SOWOODは、柱や梁だけでなく床や壁など住空間全体に木を使うことにこだわり、一般的な木造住宅の2〜3倍量の木材を使用しています。使用する木材の多くに国産材を採用することで、輸入材の価格変動リスクを抑えながら、木に包まれる住環境を実現しています。
また、柱と柱の間に厚い板を落とし込む伝統的な「板倉構法」を現代の住宅性能基準に合わせて再構築することで、国産材ならではのコスト面の課題をカバーしながら、断熱等級6(G2)相当の高い省エネ性能と、地震に強い構造を両立させています。


こうした木の使い方は、性能面の専門家からも評価されています。エネルギー分野の専門家である株式会社暮らしエネルギー研究所の服部杏子氏は、SOWOOD全プランの温熱・省エネシミュレーション(Energy ZOO)の数値を確認したうえで、「とてもバランスのいい、安心できる性能」と評価。断熱性能を示すUa値は、国の省エネ基準(6地域で0.6W/m²K)に対しSOWOODでは0.39〜0.43W/m²K程度と、プランごとに高い水準を安定して確保していると述べています。木質の内装は表面温度が下がりにくく調湿性も高いため、同じ室温でも暖かく・涼しく感じられる点も、快適性を支える要素として挙げられています。
「“中身がイケメン”な木の家。SOWOODが快適と省エネを両立できる理由」(暮らしエネルギー研究所 服部杏子さんインタビュー、2025/11/28)
Q1. 国産材の家は輸入材の家より高いですか?
A. 樹種やサイズによって異なります。近年は輸入材の価格変動が大きく、国産材の方が結果的に安定したコストで建てられるケースも増えています。
Q2. 国産材だけで家を建てることは可能ですか?
A. 可能です。SOWOODのように構造材から仕上げ材まで国産材を中心に据えた家づくりを行うことが可能です。
Q3. 国産材の家は地震に弱いのでは?
A. 樹種そのものの強度差より、工法や構造設計の方が耐震性への影響が大きいです。板倉構法のように国産材の特性を活かした構造もあります。
Q4. スギやヒノキ以外にも国産樹種はありますか?
A. カラマツ、ヒバ、アカマツなど地域ごとに特色のある樹種が使われています。
Q5. 国産材を使うと環境にどう良いのですか?
A. 手入れが必要な人工林の利用を促し、再植林のサイクルを回すことで、森林の健全化や土砂災害リスクの低減につながります。
国産材の家は、調達の安定性・品質の追跡しやすさ・気候との相性・森林循環への貢献という点で、輸入材にはない強みがあります。一方で樹種やコストの見極めには工務店選びが重要です。SOWOODでは伝統的な板倉構法により、国産材の強みを活かしながら性能とコストを両立した家づくりを行っています。
国産材の家づくりについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
編集:SOWOOD編集部